3月9日(日)

みんなのイシュー、ファイナルピッチコンテストが終了しました。

アイデア出しのワールドカフェから始まった「みんなのイシュー」もいよいよファイナル。ワールドカフェで出された数えきれないほどの課題の中から、400の候補を選出し、回を重ねるごとに絞り込みと技術検証を行い、5つの企画が発表されました。

Plan1 自動検眼アプリ

ファッション性が高く、オンラインやディスカウントショップで購入可能なカラーコンタクトレンズ。手軽さゆえに眼科検診を怠って、眼のトラブルを引き起こすケースが増加していることに着目しました。面倒だからと受診しない利用者に、スマートフォンの外付けカメラで自分の目を撮影し、トラブルの有無や受診を促すなどの判断をする専用アプリを開発するものです。コンタクトレンズメーカー、消費者、眼科医それぞれにメリットがある仕組みをつくり、10億円の売り上げを目指します。

Plan2 ADAI

 

食物アレルギーによる「アナフィラキシーショック」で命を落とす子どもを守りたい。そんな思いから生まれた企画です。現在アナフィラキシーショックの対処に使われているエピペンはショック状態を改善できるのに普及が進んでいません。その理由を調べた結果をもとに、患者の手に装着すると自動的に患者の状態を判断し、必要な場合は注射でショック状態を改善する器具を考案しました。アレルギーを判定する技術は既に京都大学にあるもので、販路はエピペンの製造元に依頼する計画で820億円の市場があると見込んでいます。

Plan3 英会話学習支援ツールDM Engilish

 

従来の英語学習法の長所と短所は人によって違います。そこで、強引にレッスンの舞台に上げるバトル式のゲームアプリを考えました。5人でパーティを組み、毎朝時間を決めてスタート。対戦相手、ジャッジ者、お題を自動的に設定し、ディベートのように英語をぶつけあうものです。朝の5~10分間、強制的にくり返し行うことで、英会話力だけでなく交渉力・即応力を鍛えます。法人ユーザーを想定し、従来の学習にプラスアルファできるシステムです。

Plan4 味覚プリンタ

 

データを元に食べ物を生み出す3Dプリンターの開発が進んでいます。これをダイエットのために活用しようと、ゼロカロリーの寒天に着目。既にある技術で添加物なしで固さを調整できることから、甘味、酸味、渋味、苦味、旨味という5つの味の要素を組み合わせて寒天をベースにあらゆる味を再現します。3Dプリンターを安価で販売し、消耗品として寒天や味の成分を継続的に供給するしくみで、メニューコンテストなどの話題作りで商品PRも行います。

Plan5 Log in Science

 

高校生に科学の面白さを伝えるキュートな学習サイトのプレゼンです。科学離れの原因の一つに、学んでいることが実社会でどう役に立つのか、大学や研究所でどのように学べるのかが見えていないところにあると考えました。そこで、「楽しく学ぶ」をキーワードに編集。最先端技術を研究する大学生へのインタビューを要に、イラストや図を多く入れて楽しみながら読み進むうちに理解が進む構成にしています。また、実際の勉強とリンクできるように教科書のポイントも入れ、授業や進路選びをサポートするものとして顧客は学校を想定しています。

各チームのプレゼンは8分間。その後5分間の質問タイムがあり、審査員を務める大学教員、研究者、ベンチャーキャピタルから収益性や販路などの厳しい質問が投げかけられました。発表者は研究者、企業、ユーザーなど、幅広いジャンルにヒヤリングを行い、細かく検討・分析した知識を元に的確に答えていました

そして、ピッチコンテストの結果発表です。

審査員と一般参加者の投票で決まりました。

【入賞企画と審査員コメント】

 1位 ADAI

確実にニーズがある。アルゴリズムをやっていけばできるのではないか。 

2位 味覚プリンター

 

夢があり、マイクロソフトも力を入れていることもあり注目したい。

3位 Log in Science

 

完成度が高く、早期に商品化が見込める。

 

 

 

執筆/松田きこ((株)ウエストプラン

撮影/大島拓也(Northern Studio