12月4日(水)

第4回目の「ワールドカフェ」が東京で開催されました。

第4回目の「ワールドカフェ」が東京で開催されました。「みんなのイシュー」として、関西以外では初めてのイベントとなりました。会場は、デザインコンシャスなオフィス空間の構築に欠かせない企業であるイトーキが東京・京橋にオープンした「イノベーションセンターSYNQA(シンカ)」。

京橋はオフィス街のイメージが強い場所ながら、大規模な再開発が進む日本橋や東京駅周辺、そしてブランドショップが立ち並ぶ銀座に挟まれた地の利を活かし、オシャレなモールが併設されたオフィスビルができるなど、このところ変貌著しい地です。ビジネスマンが多く行き交う通りに面したSYNQA1FにあるWORK CAFEでの開催となった今回のワールドカフェ。仕事を終えた時間帯だけに「みんなのイシュー」のタオルをインフォメーションの代わりにした即席ディスプレイに興味津々な表情で通り過ぎたり、中には立ち止まって覗き込む方も。京都大学と虎柄というミスマッチ?が大いに目を引いたようでした。

 

東京のビジネスマンは仕事熱心? というわけでもないと思いますが、開場時間になっても参加者は三々五々に集まってきている状況です。参加者がなかなか揃わない状況に、定刻通りに開催できるかスタッフも気が気ではなかったのですが、なんとかほぼ定刻通りにスタート。関東での初開催だけでに、ちょっとヒヤヒヤしました。

さあ、場所は変ってもワールドカフェの進行は大阪で行ったものと同じ。今回も受付の際に参加者に名刺交換をしないで、と伝えてあった事もあり、スムーズにテーブルに着いていただきました。はじめて顔を合わせるのに名刺交換をしない? 社会人にとってはあり得ない謎めいた設定に戸惑いの表情を見せる方や、なにやらこれからはじまる事に想いを馳せてか、ニヤリとする方も。8つのテーブルに分かれたメンバーは名前だけの自己紹介を行いますが、苦笑いだったり、若干緊張気味の表情の方も。東京でこうしたイベントが行われる時の、緊張とはまではいかない、どこか独特な雰囲気が漂っています。

前回同様に瀧本先生の説明が一通り済むと、テーマも同じ、「こんなことできたら、こんなのあったら、健康に良いね、快適になるね」。実際にアイディア出しがはじまると、急にエンジンがかかったように矢継ぎ早にアイディアを出す若い方、淡々と重みのある声でゆっくりながらも確実にアイディアを出し続ける年輩の方など、目の前に出された課題を着実にかつ綿密にこなしていく印象です。

フェイズ1、2でアイディアを「発散」、フェイズ3「収束」でまとめ、フェイズ4で「再発散」。そして、フェイズ5「再収束」と流れは大阪で行われたものとまったく同じ。どこのテーブルも比較的静かな雰囲気ですが、その表情は各テーブルの模造紙に。中央に書かれたテーマの書き方がそれぞれのテーブル思い思いの書き方がなされ、アイディアの書かれたポストイットがテーマを囲むように丁寧に貼付けてあるところ、テーマを覆い隠すように乱雑に貼ってあるところ、とそれぞれに表情が出てきています。さらにこれを整理分類する作業がそれぞれのテーブルが異なるやり方でおもしろい! ポストイットをとにかく束ねていってしまうところ、数珠つなぎのように連結していくところとさまざま。いつのまにか参加者の顔にもリラックスした表情に変ってきています

そして、テーブルだけで展開されてきたところに大きな動きを与える、旅人の輩出です。どのテーブルも、あ、やっぱりこの人か、という方が指名されて他のテーブルへ。この動きが会場の起爆剤になったのか、どのテーブルも一段と熱を帯びてきました。そして、2回目のテーマも同じく「20年後、こんな問題は当然解決してるよね」。すっかり解れた頭からはより柔軟なアイディアが飛び出してきました。エネルギーや環境問題、地域経済、離婚や少子化などの家庭の問題も。中にはAKBの今後に言及していたり、実にさまざま。

すべてのフェイズを終えて、各テーブルがドラゴンクエストのテーマをバックに発表。発表の時間にちょうどの尺の音楽という事で瀧本先生が選曲したものですが、これが数々の戦いを制してきた戦士に見えてくるから楽しい。発表者の方はどの方も晴れやかな、やり遂げたぞっ!という表情でした。

終了後、参加者の方に感想をうかがいました。音楽関連のアーティストの方は「アイディアを考えるのは大好きなので、ずっとしゃべりっぱなし、アイディアを出し続けるのは気持ちがよかったです」とにこやかに語ってくださいました。また、仕事柄、アイディア出し得意分野と語る方は、「めっちゃ楽しかった。ランナーズハイならぬ、ブレストハイですね。わが班のメンバーはみんな凄かったな

あ。1秒に1アイデアくらいのスピードで出しましたね。凄い体験でした」と興奮覚めやらない感じでした。コンテンツ関連の企業にお勤めの方からは「ワールドカフェとしては若干時間が足りなかったように感じたのがちょっと残念。もう少しゆったり考える時間があれば、出てくるアイディアにも広がりが出たように思います」と建設的な意見をいただきました。

 再び1月に開かれる東京でのイベントがどうなるのか楽しみです。

執筆/千葉英寿(ジャーナリスト/ライター

撮影/勝又公仁彦(多摩美術大学