11月17日(日)

第3回目の「ワールドカフェ」が大阪で開催されました

大阪市北区中之島にある大阪市中央公会堂で、3回めのワークショップが行われました。今回は初めて一般参加者を募り、京大生は各テーブルでファシリテーターを務めます。雨にも関わらず合計110名が集まり、定刻通りの開始となりました。

「終了まで同じテーブルの人と名刺交換をしないでください」というアナウンスに怪訝そうな顔の参加者達。何が始まるのかわからない、といった空気が漂っています。

瀧本先生が前に立ち、この課題出しワークショップの概要を説明しても、まだ不思議そうな顔つきの人が目立ちます。「思惑があって、わざとわかりにくいようにしています」というコメントに安堵の表情を見せた人は多数。

瀧本先生の言葉は続きます。

「アメリカは都市間で競争をしています。勝っているのは、多様な人が集まっているところです。人種や職種が違う人がたくさんいて都市が活性化される。今日はいろんな人が参加されています。みなさんに名刺交換をしないでくださいと言ったのは、正体を明かすと専門性のある人に委ねてしまうからです」と種明かしをした上で、「今回は社会の課題をブレストで出していくものです。ポイントはバックボーンは考えないでドンドン出すこと」と説明。

とにかく意見をたくさん出す場なのだと理解してもらえたようです。

 そして1回目のテーマが与えられました。

「こんなことできたら、こんなのあったら、健康に良いね、快適になるね」

17テーブルのメンバーは年齢も属性もバラバラです。ファシリテーターの指示のもと自己紹介が始まりました。名前だけ、ニックネームだけですが、拍手が起こったり笑い声が聞こえるなど、なごやかな空気が広がっていきます。

 

ファシリテーターは、戸惑いながらアイデアを出す参加者に、「いいですね」と相槌を打ったり、遅れてきた人に方法を説明したり、自主的に動いている姿が印象的でした。

フェイズ1、2で「発散」させたアイデアを、フェイズ3「収束」でまとめていきます。

発散で出たアイデアを整理するために、まず似たアイデアをまとめ、分類する軸を決めていきます。分類軸が多いグループ、少ないグループと差はありますが、アイデアが少ない部分を膨らませるフェイズ4「再発散」へと移ります。ファシリテーターの学生を中心に、どんどんざっくばらんな雰囲気になっていきます。

そしてフェイズ5「再収束」。

アイデアの整理、見直しをして、代表的なもの、意外性のあるものを抽出してまとめます。熱くなって立ちあがって議論する人が続出。「あまりにもバラバラすぎてまとまらない」と頭を抱える学生もいて、ホールが真剣な熱気に包まれました。

 

ここで1回めの課題出しが終了し、ファシリテーターから指名されたニ人の旅人が他のテーブルに移動します。

「2回めが本番です」という先生の声。テーマは、

「20年後、こんな問題は当然解決してるよね」です。

先生をフォローするように学生が「1回目で頭がやわらかくなっているから、どんどん出しましょう」と参加者に声をかけています。

テーブルをのぞいてみると、エネルギー、介護、保育園、公害、少子化、就職問題、シャッター商店街・・・、社会問題が多く見受けられます。

老眼、病死、乗り物酔いなんていうのもありました。

 

「20年前を思い浮かべるとバブルの時代ですね。僕らはあの頃のことは知らないけど、今解決できてるものってなんでしょう?」と年上の人に問いかけてアイデアを引き出す学生さん。バックに流れる音楽が行進曲に変わり、さらに白熱していきます

1回めと同じように、すべてのフェイズを終えて17テーブルがそれぞれまとめたことを発表。それに対するコメントはあえて出されず、最初に告知された通り、アイデアを書いたポストイットの数が一番多いグループに優秀賞が出ました。

 

参加した一般の人からは、「いつもと違うことを考えることができて面白かった」「これがどんな風に形になっていくのか興味がある」という声が聞かれました。

 

次の段階では、これまでに出されたアイデアの中から実現可能なものをビジネスプランに落としこむワークショップに形を変えていきます。

 

12月に東京で開催される次回のワークショップもお楽しみに。

 

執筆/松田きこ((株)ウエストプラン

撮影/島田勇子スタジオシュガール